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テンポラリー

そのときに思いついたことの備忘録。租税について考えることが多い

移民とテロ

日本ILO協議会雑誌「Work&Life」2016年第6号に商学部時代に労働経済学で授業を受けた鈴木宏昌教授のレポートが掲載されていた。「迫るフランス大統領選挙:どうなるフランス型社会福祉モデル」として、大統領選挙では労働・社会保障関係で何が争点とされているかが著され、最後のパートは「社会統合とイミグレ」という小見出しで、教育による移民の社会統合は機能しておらず、誰が新大統領になっても小手先の政策は通用せず、長期的な戦略と莫大な投資が必要となると締め括る

教育による移民の社会統合が機能しないとは、端的にいうと、家庭でもフランス語を使わないような子どもが学校の授業クラスで増えると、学級崩壊が起こりやすくなり、学校が荒れるということらしい。
当たり前といえば当たり前だ。言葉が通じなければ授業の意味がない。

フランスの移民人口は、第1世代は総人口の6〜8%くらい、2世、3世を含めると全人口の2割弱。移民は大都市周辺に集まっており、移民が多い地域は概して住宅環境が貧弱で治安が悪い。教育からの落ちこぼれ、失業、貧困といった問題が複合的に生じているという。また、イスラム系のテロ事件がいくつも発生しているが、実行犯の多くは移民2世のフランス人であったらしい。

教授いわく「移民1世はフランスの生活に大きな不満を持っていないようだが、2世、3世となると、フランス人の国籍を持ち、フランスで教育を受けたにも関わらず差別されていると感じ、フランス社会に反発する人がかなりいる。」


そうであるならば、国内人によるテロ事件が起こらないようにしたいなら、何よりも移民への言語教育が必要になってくる。特に、日本で生まれる移民2世、3世が日本の初等教育についていけるように集中的に。
日本人からも歩み寄る必要があるだろう、すなわち外国語科目(英語)において100点を求める教育から60点でも良いとする教育に転換する。
英語Aと英語Bにわけて、Aは文法が間違っててもいいし、単語の羅列でも良いから意味が通じれば良いライティング、スピーチで成績をつけない。Bは単語の意味を理解することを最重点としたリーディングで、成績をつけるが、試験の方法はほとんど単語テストのみ。

外国人にきてもらうなら、100人のうち1人が完璧な英語を操れる社会より、100人全員が完璧ではないけれど40%ずつくらいの意思疎通は図れる社会のほうが外国人にとって生きやすい環境ではないだろうか。